トマトの歴史

南米のアステカ文明が原産

トマトの原産地は南米のアンデス高地のエクアドル、ペルー、ボリビア地域です。主にアステカ文化圏の人々によって栽培されていましたが、これがヨーロッパに伝播したのは、1523年のスペインによるメキシコ征服以後のことです。

当時ヨーロッパの人々は食用としては重視しておらず、多くは珍奇な観賞植物として扱われていました。一部ではほれ薬として「愛情の果実」と呼ばれていたようです。トマトが食用としてヨーロッパに普及したのは18世紀以後のことになります。

17世紀に中国へ

中国には17世紀初め頃伝わったようで、明の崇禎(すうてい)年間(1630年前後)に王象普によって著わされた「広群芳譜」に初めて登場します。

しかし当初は柿の仲間と思われたらしく、番柿という名で柿の部分の付録に載せられていました。

もちろん食用にもされず、清代の食譜(食べ物の本)には全く記載がなく、やっと1917年の「清稗類鈔」に再び名前がでてきます。つまり、中国でトマトが栽培されるようになったのは、20世紀になってからということになります。

日本では

日本では貝原益軒の「大和本草」(1708年)に初めて蕃茄という名前で登場してきますが、おそらくはオランダから長崎経由で伝来したのだと思われます。しかし、ヨーロッパと同じように食用にはされず、もっぱら観賞用となっていたようです。

普及は昭和になってから

野菜としてのトマトの輸入は明治初年の北海道開拓使による導入に始まりますが、明治末年になってもほとんど普及せず、その需要が急速に伸びるようになったのは昭和に入ってからのことになります。

ケチャップとしての需要

消費が伸びた理由はおそらくケチャップとしての業務用の需要が大きくなったことと、トマトの青くさい臭いがだんだん減ってきたことによると思われます。

トマトの魅力

トマトにはビタミンB、C類を多く含んでいる他にアトロピン(副交感神経抑制薬)と似た成分を含んでいるので、便秘症の人はトマトを多く食べると便通がよくなります。また動物実験では血圧降下作用と多種の細菌および真菌の抑制作用が確認されています。

食べ方

(1)高血圧および眼底出血・・・毎朝空腹時にトマトを1~2個食べるとよいとされます。15日間続けます。

(2)歯ぐきの出血・・・トマトを毎日できるだけ多く食べるとよいとされます。

(3)消化不良および食欲不振・・・トマトジュースを一回に半カップ、1日2~3回服用するとよいとされます。

(4)口中のできもの・・・1日に数回、1回に数分間トマトジュースを口に含むとよいとされます。

(5)熱があって喉が渇く時・・・トマトジュースとスイカジュースを等量ずつ混ぜて飲むとよいとされます。

(6)胃潰瘍・・・トマトジュースとジャガイモのしぼり汁を半カップずつをいっしょに飲むとよいとされます。

(7)暑気当たり・・・トマト入りのスープを作って飲むとよいとされます。

注意~冷え症の人は多食しないこと

大量に食べると身体を冷やすので、冷え症の人や老人および虚弱体質の人は生で多食しない方が良いようです。